学習者中心の学校へ誘う試みの記録映画「Most Likely to Succeed」鑑賞のため仙台へ
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こういう文章を読んでしまったら、もう、観たくて観たくて仕方ありません。わたしは、コミュニケーション能力が乏しいですけれども、時々、興味関心に火がつくと、コミュニケーション能力の乏しさを飛び越える時があります。上越の近辺でこの映画を自主公開する情報が入ったら、知らない人が開催したとしても観に行こうと決めていました。
そのすぐ後の、稲垣忠先生主催の上映会。とても感激しました。運命を感じました(ちょっと大げさ)。すぐに申し込みました。 20人程度の上映会に、知り合いが7人程度いらっしゃって、ドキドキなアウェー状態で参加したにもかかわらず、もうすっかりホーム状態。しかも、アルコールもokの飲み食いしながらいいよというイベント。そのイベントスペースもとってもお洒落。単なる懇親会ではなく、アルコールを交えてのイベントというの面白いです。何かの機会にこういう会を開催してみたいですね。
何より、稲垣忠先生の人柄といいますか、ファシリテートの素晴らしさ。久しぶりに、稲垣先生とご一緒しましたが、以前同様、とてもとても親しみやすい方で場を安心させる雰囲気をお持ちの方で、緊張しやすいわたしもすぐに普段の自分になることができました。 さて、映画。わたしの看取りで勝手なことを以後、つらづらと書きます。
この映画は最初、2つの現状を語ります。
一つは、いつまでも工業化社会のモデルに合わせた授業運営、学校運営をしていていいのか?という提案です。
もう一つは、すぐ目の前にやってきているAI、ロボット時代に対応しなければならない授業運営、学校運営をしなくて大丈夫か?という提案です。
そして、その打破には2つ考えられるだろうといいます。
一つは、今までの(つまり工業化に合わせた授業、学校)をより突き詰める形
もう一つは、全く新しい授業運営、学校運営を始めるという形
今までの授業や学校をより詰めるということは、どれだけ非効率的で理不尽なことかを語った上で、全く新しい授業運営、学校運営の方向へ話を進めます。その具体例としてあげるのが、アメリカのチャータースクールの一つ「High Tech High」という学校です。 子どもたちの学びを中心に、1年間を追いかけた記録映画となっています。そこには、その学校に関わる実際の先生、子どもたち、保護者が記録とインタビューで登場するわけです。
この映画の上映会は、「上映+参加者同士の意見交流」が条件なので、この会もそのようにセッティングされていました。アルコールの力も借りて、もう、初めての方とすぐに楽しく打ち解けました。こうして異質な方、多様な方と交流できたのはとても実りがありました。
ティーチングからラーニングへ
教えやすさから学びやすさへ
指導者中心から学習者中心へ
わたしがどの講座でも話す、最初の言葉(イントロデュース)です。もうここにバチッと当てはまります。
しかし、昨夜のワークショップの時の話にも何人かの方、そして、稲垣先生がおっしゃっていましたが、100%オールOKとしてみるのではなく、
こちらに移行することでのデメリットは何だろうか
子どもたちが(特にある特定の子に焦点を当てているところがあります)あれほどまでに成長しているけれども、教師が何もしていないわけではない、映画に見えないところで相当「介入」しているのではないか(もちろん、この「介入」は今までの授業でいう、「指導(コントロール)」とは異なるだろうが
というところを見ていく必要があるのでしょう。
わたしの今の結論といいますか、(日本への)要望としましては、「日本にもう少し自由度をあげてほしい」「選択肢を増やせるようにしてほしい」ということです。例えば、今までの学校や授業を肯定し、突き詰める学校や指導者があってもいいと思うのです。そして、近くにそうじゃない学校があればいい。ほぼ同じ通学距離圏内にそういった特徴を打ち出して選べるようになればそれだけでいいように思います。噂によると、オランダとかはそのような感じになっているという話ですよね。日本は時々(最近はあまり言われないかもしれませんが)「最も成功した社会主義国家」と揶揄されるように、資本主義経済の形を取りつつも、同調圧力が強くて、自分たちで「全員が同じ方向を向かなければならない」というようにしてしまいます。本当に、この感覚を変更するようにしていかなければ国際社会で立ち行かなくなっていくのではないかと心配します。
今回も、この情報を伝えると、「それはおもしろそう!参加します!」と言ってすぐに一緒に行動を共にしてくれた鈴木優太さんに感謝。彼といると本当に、なんでも面白くなります。最高の友ですね。